髪の毛を梳かしている表面は毛皮質と呼ばれている細胞の集まりです。
毛皮質(コルテックス)は、
葉巻状の角化したケラチン質の皮質細胞が、
毛髪の長さの方向に比較的規則正しく並んだ細胞集団で、
毛髪の大部分(85~90%)を占めています。
皮質細胞は、
中央に死滅した核の残骸があり、
繊維の束が集まって全体が少しよじれています。
細胞膜はほとんど消失し、
細胞同士は繊維状ケラチンで互いに強く連結されています。
繊維の横方向は、
柔らかいケラチン(間充物質)で接着されているので、
バラバラになりにくくなっています。
このような構造になっているため、
毛髪は横に切れにくく、
縦には比較的裂けやすくなっているのです。
また毛皮質は、
顆粒状のメラニン色素を含み、
水となじみやすく(親水性)、
薬剤の作用を受けやすいので、
パーマ、カラーなどと関連性のある部分なので、
毛髪の性質を左右しているもっとも重要な構造部分です。